続伸。
石油大手エクソンモービルや半導体インテルの好決算が、アマゾン・ドット・コムのクラウド事業減速を巡る懸念を相殺した。一方、朝方発表された米個人消費支出(PCE)を受け、FRBが来週のFOMCで追加利上げを実施するという観測が強まった。
エクソンは最高値を更新した後、1.3%高で終了。第1四半期決算は、利益が前年同期比2倍以上となり、第1四半期としては過去最高益を更新。市場予想も上回った。S&Pエネルギーも1.5%高となった。インテルは4%高。第2四半期の損益見通しは市場予想を下回った。ただ、低迷する粗利益率が今年下期に改善するとの見方を示した一方、アマゾンは4%安で、1日としては2月初旬以来の大幅な下げを記録した。
第1四半期決算は売上高と利益が市場予想を上回ったものの、景気の先行き不透明感が高まる中。クラウド事業収入の伸びが急減速していると明らかにした。
月間では、S&P総合500種は1.5%高と、2カ月連続で上昇。今週発表されたアルファベットやマイクロソフト、メタ・プラットフォームズなどの好決算が上昇に寄与した。
ダウ工業株30種も月間で2.5%上昇。ナスダック総合も辛うじてプラスを維持した。週間ではS&Pとダウは0.9%、ナスダックは1.3%それぞれ上昇した。
朝方発表された3月の米PCE価格指数は前年同月比4.2%上昇と、伸びは前月の5.1%から鈍化し、2021年5月以降で最小の伸びとなった。同時に個人消費支出は前月比変わらずとなった。
市場からは、「PCEによって、来週のFOMCを巡る観測が固まり、景気の急減速を巡る懸念が和らいだ」との声が聞かれた。米取引所の合算出来高は約113.2億株、直近20営業日の平均は104.6億株。
28日NY終値:ダウ工業株30種=34098.16 ㌦(+272.00/+0.80%)、ナスダック総合=12226.58(+84.35/+0.69%)、S&P総合500=4169.48 (同+34.13/+0.83%)。