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東商取:4年後の電力の供給力を売買する「容量市場」の取引価格が急落した
2022-02-21
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容量市場は4年後に発電所などが瞬時に出せる電力の供給力(kw)の確保を目的として、政府が20年度に創設した。「将来の電力供給のための対価」ともいえる価格を年1回程度決定。市場では発電事業者が発電所ごとに希望額の売り札を入れる。市場運営者の電力広域的運営推進機関(OCCTO)は需要を自ら設定して供給と需要を整理し、安い順から確保する供給力を指定して約定価格を決める。
新電力など電力小売事業者は入札には参加せず、約定価格に基づく資金を負担する。火力発電所からの電力供給が安定すれば、電力を調達する電力卸売市場の価格安定につながる。OCCTOの21年12月の公表では25年度分の容量市場の総平均価格は1kw3109円。24年度分の同9534円と比べ67%安い。「初回の24年度分が極端な高値だった」(松村東大教授)との指摘もあるが市場に動揺が広がった。