価格操作で米国に提訴されるリスクを回避する狙い。トランプ大統領が原油高でOPECを公に批判し、価格引下げに向けた増産を要求する中、OPECやその実質的な主導国であるサウジアラビアは「石油生産輸出カルテル禁止（NOPEC）法案」を巡る懸念を強めている。NOPECが年内に可決される可能性は極めて低いが、OPEC加盟国や他の産油国の間ではトランプ大統領がいずれ法案を支持する可能性があるとの懸念が強まっている。NOPECが成立すれば、OPEC加盟国を含む産油国はもはや訴追を免除されなくなる。サウジはアラムコの保有資産を含め米国内に１兆㌦近い投資があり、NOPECの成立によって失うものは大きい。