金融・経済ニュース
異例の猛暑で電力需要が拡大する中、大手電力会社の各エリアで夕方以降に需給バランスが不安定になる事態が起きている。
2018-08-20
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普及が進んだ太陽光発電の出力が急減するためで、今夏は特に熱帯夜続きで夜間でも冷房需要が増えている。九州電力管内では7月、供給力に占める需要の割合(電力使用率)が午後7時台に「厳しい」とされる95%に達したケースもあった。関西電力管内では需給が逼迫した7月18日、太陽光の出力が午後2時台に大型原発3基分に相当する300万kw程度に達し、供給力全体の約1割を占めた。ところが、午後4時台には160万kw程度となり、ほぼ半減。関電は事前に火力発電所を稼働させていたが、一部が設備トラブルで停止し、中部電力など5社から計100万kwの緊急融通を受けた。太陽光の導入量が大手電力で最も多い九州電力管内では全電源に占める太陽光の発電割合が5割近くになることもある。変動の大きい再生可能エネルギーの電気を蓄電する実証実験が進むが、実用化には時間がかかる。業界関係者は「再生可能エネルギーを主力電源にするのであれば、早急に、計算できる電源にする取組みを進める必要がある。安定供給がしにくい状況が続けば、導入促進にも影を落とす可能性がある」としている。