「州選管の票集計や有権者登録システムの運営を請け負う地元のソフトウエア企業が、ロシアの投資会社に買収されていた」。問題の投資会社は「アルトポイント」という名称で、2015年に地元ソフト企業「バイトグリッド」を買収した。この投資会社の最大出資者がウラジミール・ポターニン氏というロシアの大富豪である事が最近になって分かった。選管関係者によると、ポターニン氏はプーチン露大統領と「親密な関係」にある。アルトポイントの業務執行役員もジェラルド・バンクス（旧名ゲルマン・アルエフ）氏という、姓名を米国風に変えた露大富豪だった。関係者はFBIに通報し捜査を依頼した。メリーランド州の一件を巡っては７月下旬、同州選出の連邦下院議員らが連邦選挙のシステムを扱う業者を米国人所有の米企業に限定する事を義務づけた法案を超党派で提出。上院では今月初旬、ロシアによる選挙干渉が判明した場合は一層厳格な対露制裁を科すことを盛り込んだ超党派法案も提出された。