米CNNテレビなど報道(29日)
2018-02-05
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トランプ米政権が、2016年の大統領選へのロシア政府による介入疑惑を受けて昨年8月に成立したロシア制裁強化法に基づく制裁発動を見送った。同法に基づき、ロシア国防当局などと関連する団体と取引のある個人や団体に対する制裁を実施するかどうかを、今月末までに判断することになっていた。ロイター通信によると、国務省のナウアート報道官は「対ロ制裁法の成立以来、外国政府は数十億㌦分のロシアからの防衛調達計画を放棄したと見積もっている。制裁法の存在自体に抑止力がある」と主張。一方、米財務省は同日、制裁法に基づき、ロシアの政府高官ら114人、プーチン政権に近い新興財閥(オリガルヒ)96人の名前を掲載したリストを発表。名前の公表にとどめ、直ちには制裁の対象にならないという。野党・民主党のエンゲル下院議員は「トランプ政権はロシア(の選挙妨害)を防ぐために何もする気がない事がはっきりした」と批判。ロシア疑惑の捜査が進展し、近くトランプ大統領もモラー特別検察官の聴取を受ける見通しとなる中、トランプ氏がロシアに融和的な態度を続けているとの非難がさらに強まる可能性もある。