金融・経済ニュース
米国株式市場(7日)
2023-07-10
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振れる展開となる中、続落して終了した。朝方発表された米雇用統計をこなした後、投資家は月末のFOMCまでに発表される一連の指標や企業決算に身構えている。
S&P総合500種は午後の取引の大半をプラス圏で推移していたものの、引けにかけ売りが出た。週足ではS&Pが約1.2%、ダウ工業株30種が約2%、ナスダック総合が0.9%それぞれ下落した。
市場ストラテジストからは、「来週は企業決算シーズンが始まり、週半ばに主要インフレ指標が発表される為、投資家は慎重になっている」との声が聞かれた。
6月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が20.3万人増と、2年半ぶりの小幅増に留まり、市場予想の22.5万人増を下回った。ただ、賃金は堅調な伸びを維持し、労働市場の強さが示された事で、FRBが今月の会合で利上げに踏み切る公算が大きい。
グールズビー・シカゴ連銀総裁は7日、高すぎるインフレを抑えるには年内にあと2,3回の利上げが必要になるとのFRB当局者の見方に反対しないと述べた。
S&P主要11セクター中、ディフェンシブ銘柄の下げが目立ち、主要消費財は1.3%安。一方、エネルギーは2.1%高、原材料は0.9%高。景気に敏感な小型株で構成されるラッセル2000は1.2%上昇。中国アリババ・グループの米上場株は8%高。中国当局は7日、アリババの金融会社アント・グループに対し71.2億元(9億8,400万㌦の罰金を科すと発表。
これによりアントの金融持ち株会社免許の取得や上場計画復活に向けた道が開かれる見通しとなった。米取引所の合算出来高は約103億株、直近20営業日の平均は111億株。

NY株式市場終値7日:ダウ工業株30種= 33734.88 ㌦ (-187.318/-0.55%)、ナスダック総合= 13660.72 (-18.33/ -0.13%) 、S&P総合500= 4398.95 (同-12.64/-0.29%)。