株価は上昇して取引を終了した。FRB当局者の発言を受け、銀行セクターの流動性危機を巡る懸念が薄まった。
欧州の銀行株が急落した事を受け、米主要3株価指数は序盤にいずれも大幅安となったが、切返し、プラスス圏で終了した。
FRBによる利上げや銀行システムの健全性を巡る懸念の高まりなどで今週は値動きの激しい展開が続いたものの、週間では主要3指数とも上昇を記録。
市場からは「米内外で銀行が再び炎上するのではないかという懸念がくすぶる中、株式市場は上昇に転じた。金利や銀行規制に関してウォール街は米国など各国当局から手がかりを得ている」との声が聞かれた。
JPモルガン・プライベート・バンクのディレクターは「米国内外で銀行が再び炎上するのではないかという懸念がくすぶる中、株式市場は上昇に転換。金利や銀行規制に関しウォール街は米国など各国当局から手がかりを得ている」と述べた。同ディレクターは、FRB当局者は年内の追加利上げの可能性を示唆したとし、これが経済システムに対する信頼に繋がったとの見解を示した。S&P500銀行株指数は小幅安となったが、KBW地方銀行株は2.9%上昇した。
S&P主要セクターの内9セクターが上昇。S&P公益事業やS&P不動産などのディフェンシブセクターの上昇が目立った一方、S&P一般消費財とS&P金融が下げた。JPモルガン、ウェルス・ファーゴなど米主要銀行は下げ幅を縮小。バンク・オブ・アメリカはプラス圏に上昇した。
米取引所の合算出来高は110.8億株、直近20営業日の平均は128.4億株。
24日NY終値:ダウ工業株30種= 32237.53㌦(+132.28/+0.41%)、ナスダック総合= 11823.96(+36.56/+0.31%)、S&P総合500= 3970.99(同+22.27/+0.56%)。