中国政府、インターネット企業の外国上場を規制する新しい規則を施行する(15日)
2022-02-14
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100万人を超える利用者の情報を抱えるネット企業が外国で上場する際、当局のセキュリティー審査を義務付ける。企業が抱えるデータの国外流出を防ぎ、国家の安全に繋げる狙いで、米中間の金融・テクノロジー分野での分断は一段と増す。中国の調査会社によると、21年1-6月に32社あった中国企業の米国での新規上場は同年7-12月に3社へと急減。
米国上場の中国企業は8日時点で、アリババ集団や京東集団(JDドットコム)、ピンドゥオドゥオ、上海蔚来汽車(NIO)など280社近く、株式時価総額で計約1兆3,600億㌦(約160兆円)となっている。ネットやEVなど有力民営企業が数多く上場する。中国だけでなく、米SECも中国企業の米上場を難しくする規則を導入。米中のマネー面での強い結びつきを象徴していた米国上場の中国企業は転機を迎えている。
米国上場の中国企業は、市場整備が進んだ香港取引所が当面の受け皿となる見通し。長期的には、中国政府が直接管理できる本土市場に上場企業を回帰させていく方針とみられる。21年に米市場の上場を廃止した中国国有通信最大手の中国移動(チャイナモバイル)と同2位の中国電信(チャイナテレコム)は上海証券取引所に上場した。