世界2位の経済大国である中国、2060年までにCO2排出を実質ゼロにする方針を打ち出しているが、サステナビリティー・リンク・ローン(SLL)の活用で他のアジア勢に後れを取っている。
2021-08-23
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SLLの借り手企業は自社の環境目標を達成できなければ、貸し手に上乗せ金利を支払う。こうした仕組みが借り手に環境対策の徹底を促す事になる。中国を除くアジア太平洋地域ではSLL契約が過去最高ペースで増加しているが、中国ではほとんど実施されていない。その代わりに中国で利用が増えているのは環境プロジェクトに調達資金を充てるグリーンファイナンス。
中国勢はグリーンボンド(環境債)でアジア最大の発行体となっており、世界でも年初来で中国を上回る起債額となっているのはドイツだけ。