ダボス会議(世界経済フォーラム/WEF、の年次総会)、スイスのダボスで開幕(22日)
2019-01-28
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会議に参加した金融業界の首脳らからは慎重な声が多く聞かれた。英銀スタンダード・チャータードのハルフォードCFOは会場の雰囲気について、1年前は異常なほど前向きだったのに、今やこれほど冷え込んでしまうとは驚きだと語った。ただ、ハルフォード氏は同時に、企業の収益性が世界的に歴史的基準と比較して非常に良好であり、世界の消費パターンも依然持ちこたえていると指摘した。世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツの会長、ダリオ氏は世界経済を巡り悲観的な見通しを示すと共に、現在の経済環境は1930年代後半の世界大恐慌の終盤と酷似していると指摘。その上で「長期的な観点で最も恐ろしいのは、政治的にも社会的にも対立が拡大する中で、最も有用な手段である金融政策が限界に来ている事だ。新たな景気下降がやって来ないかとても心配している」と述べた。バークレイズのステーリーCEOは 地政学的な不透明性と金融緩和の巻き戻しが主要な不安材料とした上で「世間全般に広がっていた過度の楽観は深刻な懸念へと様変わりしてしまった」と指摘した。シティグループのコーバットCEOは明るい面もあると強調。「米中が予想外に良好な貿易協定で妥結する可能性はある」とし、昨年末の相場急落は米国内外の実証的根拠と結び付いていないとした上で「年明けは様々なセクターでかなりの反転が伺える。企業の決算シーズンを迎える中で、これまで決算を発表した企業の75%超は業績がアナリスト予想平均を上回っている」と述べた。