下落基調だった原油相場は上昇に転じているが、競合する米国産の輸出が旺盛で、世界的に供給過剰感が出始めている。給湯や暖房に使うプロパンの新価格（本船渡し）は前月比45㌦（9％）安い１トン480㌦。石油化学の原料となるブタンは同40㌦（8％）安い１トン465㌦だった。米国の供給増に伴ってスポット価格が弱含んだ事を反映した。米国では活発な原油掘削に付随し生産量が増加。輸出も堅調。米国の供給量が増えた一方、欧州などで暖房用の消費が峠を越え、需要は振るわない。用途の一部がLPGと競合するLNG（液化天然ガス）はアジアのスポット価格が１月中旬の高値に比べて2割下落した。中国で燃料調達の一部をLNGに切り替える動きが出始めている。