金融・経済ニュース
ドラギECB総裁、欧州議会・経済金融委員会で証言(26日)
2018-03-05
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ユーロ圏経済に内在するスラック(需給の緩み)は想定より大きい可能性があり、これにより物価上昇が遅れる可能性があると述べた。ただこうしたことは一時的なもので、物価は最終的には上昇するとの見方を示した。同総裁は、インフレ上昇を阻んでいる要因は経済成長が続くにつれ薄れていくと指摘。又、成長とインフレとの間の伝統的な関連性はここ数年で弱まったものの、依然として存在していると述べた。ドラギ総裁のこうした発言は、ECBがインフレがようやく上昇軌道に乗ったと引続き確信していることを示唆しておりこうしたことはECBが年内に資産買入れプログラムを終了させるとの市場の観測を裏付けるものとなる。ドラギ総裁はユーロ圏経済の成長の勢いは力強くなっているため、インフレ見通しに対する確信を一段と深めたとしながらも、ECBの政策については忍耐と粘り強さがなお必要となっていると述べ、ECBの従来の見解を改めて示した。