東商取:電気自動車(EV)の普及をにらんで給油所に先行き不安が広がっている
2018-02-19
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ガソリン需要の減少に加え、新たな収益源として期待される急速充電器の設置にも障害が多い。整備や部品の交換作業の収益も減る見込み。自動車検査登録情報協会によるとEVが国内の保有台数に占める割合はわずか0.1%。ただ、一般的な給油にかかる時間はセルフ式の場合2-3分。給電は最低でも20~30分かかり、店の回転率が落ちる。そもそも時間のかかる給電ならば時間をつぶせる店舗併設型に分がある。EV充電の国際規格の一つである「チャデモ」の協議会によると全国に7100カ所ある充電器の内、給油所に併設するのはわずか66カ所。全体の1%以下で車のディラー(32%)、コンビニ(14%)と比べ圧倒的に少ない。大手元売りも一昨年から販売子会社の充電器を撤去している。東洋大学の小嶌正稔教授は「2030年に給油所数は今の半分まで減る」と大胆な予想を打ち立てる。根拠はガソリン需要の大幅な減少だ。小嶌教授の試算では、30年に自動車の保有台数に占めるEVの割合が7%まで増え、次世代型自動車の普及を織り込むとガソリン販売量は現状に比べ24%減るという。