米議会下院、税制改革法案を賛成227、反対205の賛成多数で可決(16日)
2017-11-20
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法案の審議は今後、上院に移る。トランプ政権は、1980年代以来となる大規模な税制改革に向けた重要な一歩を踏み出した。
上院では既に、別案が一部の共和党議員からの反発に遭っており、来週の感謝祭休暇後まで、何らかの重要な動きが起きる可能性は低いとみられていた。上院の審議では反対する民主党が結束を貫いた場合、共和党議員2人以上が反対に回っただけで否決となる。無秩序に拡大した税制が連邦議会で抜本的に見直されるのは、レーガン政権下での1986年の税制改革法成立以来のこと。
今回の下院案では10年間で連邦予算の赤字が約1.5兆㌦増えると予想、所得税の税率区分を現状の7段階から4段階に簡素化するほか、法税率は現行の35%から20%に即時引下げる。更に、州・地方税(SALT)などの控除を縮小または廃止する一方、不動産税の控除の上限を維持する。一方、投資家は税制改革の見通しを歓迎。下院の法案可決を受け、米国株式相場とドル相場は上昇した。